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ブルーミントン動物病院
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里親探しは「獣医師広報版」
獣医師広報版

東京のカラスたち <2001.10>
INDEX
1)カラスの赤ちゃんなぜ泣くの?
2)カラスと一緒に帰りましょ。
3)カラスにまつわるあれこれ
カラスの赤ちゃんなぜ泣くの?
 カラスって、私たちにとって一番身近な野生動物じゃないかと思うのですが、私たちは案外カラスのこと、知らないような気がします。戦うなら敵を知らなくてはなりません。仲良くするにも相手のことを知らなければなりません。まずは少しカラスの生態について知っておきましょう。やつらがあんなに憎たらしく見えるのは、ちょっとした“誤解”からかもしれませんからね。
カラスの種類と数
 カラスの仲間は鳥網スズメ目カラス科カラス属。カラスカラスと言っていますが、「カラス」という名前の鳥はいません。カラスにもいろいろな種類のカラスがいます。カラス属は世界に約40種類、日本には以下の5種類がいます。
【ハシブトガラス】
学名:Corvus macrorhynchos

 太い嘴と出っ張ったおでこが特徴。無骨なお顔の割には「カァー、カァー」と澄んだ声で鳴きます。自然の中では主に森林に住み、木の実などの植物を中心とした雑食。東京でゴミをあさっているカラスのほとんどはハシブトガラスです。英名は「Jungle Crow」ですが、東京のハシブトガラスはさしずめ「コンクリート・ジャングル・クロウ」ですね。
【ハシボソガラス】
学名:Corvus corone

 ハシブトガラスと違って、主に田んぼや川原など、視界の開けた場所を好みます。「ガー、ガー」と濁った声で鳴き、鳴くときにアタマを下げるのが特徴。ハシブトガラスより一回り小さく、嘴も細く、シャープで精悍なお顔立ちです。実際、カラスの中でも非常にアタマが良く、車にクルミを轢かせて割ったりしているのはハシボソガラス。雑食ですが、ハシブトガラスに比べ、ムギやイネなどを好む傾向にあるようです。
【コクマルガラス】
学名:Corvus dauuricus

 小型のカラスで、日本ではあまり多くは見られません。主に西日本に冬鳥として飛来します。ハトくらいの大きさで、丸っこいカラスです。身体に白い部分があるものと真っ黒なものがいます。鳴き声は「キョッ、キョッ」っとカラスらしくないです。あ、くれぐれも“コクマロ”ではなくて“コクマル”ですよ。
【ワタリガラス】
学名:Corvus corax

 冬、北海道の北部に飛来する渡り鳥です。なので、見たことのある人は少ないでしょう。私ももちろん見たことないですが、体が大きくてかっこいいカラスらしいです。
【ミヤマガラス】
学名:Corvus frugilegus

 冬になると西日本にやって来る渡り鳥ですが、最近では東北地方でも増えているそうです。体はハシボソガラスよりもさらに小さく、くちばしの根元や足が灰色。1万羽を越えるような大群になることもあります。とても臆病な性格で、「ギャァ~」と鳴きます。脅かさないようにしましょう。
 東京に住んでいると、カラスはどこにでもいるのが当たり前のような気がしますが、世界の都市にもこんなにカラスがいるものなのでしょうか? 分布で見ると、ハシボソガラスはユーラシア大陸に広く分布していますが、ハシブトガラスはインドから日本のアジア南部と東部の、比較的狭い範囲にしか分布していません。そして、香港でも、シンガポールでも、インドでも、東京のようにたくさんのカラスを見ることはできないと思います。まして分布していないメキシコなどでは、カラスは動物園でしか見ることができない鳥なんです!
 では、日本にカラスはどのくらいいるのでしょうか? 1羽、2羽、3羽、、、、たくさん(^^;。戸籍を持たない野生動物の生息数を数えるというのは、やってみると意外と難しいものなのです。よく「東京のカラスはいったい何羽いるのか?」ということが話題になり、専門科の先生方が研究しておられるのですが、「23区内におおよそ2万1000羽くらいだろう」ということぐらいしかわかっていません。まして日本中でとなると、どうやって数えたものやら、、、。あなたの住む街にはどれくらいカラスがいるのか、あなたも一度数えてみて下さい。
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カラスの一年
 春先の2月ごろになると、カラスはオスとメスがつがいになっていちゃついています。カラスの夫婦はうらやましいほど仲がいいです。2羽で並んで電線に止まり、お互いに羽づくろいをしたり、じゃれながら飛んだり、オスがメスに餌を与える「求愛給餌」をしたり、、、。もう、勝手にすればぁ~!って感じです。
 3月ごろになると、巣づくりがはじまります。普通は比較的高木の、高さ約6~15メートルの位置に巣を作るのですが、最近では、街路樹や庭木の高さ3メートルくらいの低い位置にも巣を作るようになり、これが人間との摩擦の原因ともなっているわけです。
 春から夏にかけてカラスは卵を生み、子育てをします。産卵から約3週間でヒナがかえり、5週間ほどで巣立ちますが、この時期は人間にとってカラスが最も恐い“野獣”となる時期です。うっかり巣に近付くと人間も攻撃されます。気をつけましょう!
 やがて秋になり、幼鳥は巣立って幼鳥だけの群れを作ります。オトナのカラスたちも群れの集団生活へと入って行きます。秋の始めには数十~数百羽の比較的小さな群れでねぐらを作り、冬になるに連れてだんだん群れが大きくなり、数千羽規模の群れになる場合もあります。
 カラスは秋から冬を群れで過ごしますが、群れの中でも夫婦は一緒に行動し、また春にはそれぞれの夫婦生活を始めます。まだ詳しいことはわかっていませんが、基本的にカラスは一生同じ相手と連れ添うらしいです。素晴らしいですね!
カラスの一日
 カラスの朝は早いです。夜明け前にはもうご出勤。東京のカラスは、ゴミ収集車がやって来る前に、もう一仕事終えてしまいます。「仕事? 生ゴミをあさって食べているだけじゃないか!」とお怒りでしょうが、あれは彼らの立派なお仕事でもあるのです。弁当の食べ残しはもちろん、道路で轢かれたカエルも食べる、酔っ払いの残して行ったゲ◯も食べる、、、立派なお掃除屋さんと言えます。
 では、繁華街で一仕事終えたカラスはどこへいくのでしょうか? これがよくわかっていないのですが、カラスはけっこう広い範囲で移動するようです。移動しながら餌を食べたり、休憩したり、遊んだりしています。まぁ、何となくブラブラしているわけです。カラスは“遊ぶ”といわれますが、それというのもカラスが雑食で餌が手に入りやすく、時間に余裕があるからこそでしょう。
 東大の樋口先生の研究によると、上野公園のカラスには大きくわけて「都会派」「下町派」「定住派」の3つのタイプがあるということです。都会派のカラスは上野を出発してまず銀座に行き、それから六本木、赤坂と移動し、また六本木へ戻り、それから上野へと帰って行ったそうです。下町派のカラスは、まず荒川自然公園へ行き、午後からは荒川の土手でのんびりと過ごします。また、定住派はずっと上野公園にいたということです。
カラスの寝床
 「カラスと一緒に帰りましょ~~~♪」ハイハイ、では、どこに? カラスのねぐらは、繁殖期であれば自分の巣の近くですが、それ以外では主に雑木林や竹林、公園などの緑地やお寺や神社の林です。東京では、明治神宮、新宿御苑、自然教育園、護国寺、六義園、上野公園など。昼間あんなにズーズーしく見えるカラスも夜は意外と臆病で、人間があまり立ち入らない場所を好みます。緑地であればいいのなら皇居なんかうってつけのはずですが、皇居をねぐらとするカラスはあまりいません。ここにはカラスの天敵「オオタカ」がいるということと、夜間でも警備の警察官などが巡回し、カラスにとっては落ち着いて休める場所ではないのでしょう。
 カラスは秋から冬、数百羽から多い時は数千羽の群れを作り、集団でねぐらをとります。これがホントの「烏合の衆」。やっぱり集団でいるほうが安心なのでしょうか? しかし、ねぐらに入ったカラスがゆっくり休んでいるかと言えばそうでもないようです。ちょっとした物音にも敏感に反応し、数羽が舞い上がるとそれに吊られて他のカラスたちも一斉に飛び立ち、大騒ぎとなったりします。集団でいれば、それだけ危険に対して敏感に反応し、防衛できるということですね。
 また、夜でもけっこう街中をカラスが飛んでいますよね。カラスって鳥目ではなかったの? 街の明かりが明るくなったせいで、夜行性のカラスが出現してきたのか、、、カラスの勝手とばかりは言えないようですね。
カラスの食生活と食べるための知恵
 カラスは雑食性で、実に様々なものを食べています。人間の食べ残しはもちろん、木の実や農作物、カエルや虫、ハトだって食べる! しかし、意外にも9割は植物性の食べ物なんです。森林に住むハシブトガラスは木の実がお好みで、開けた場所に住むハシボソガラスは、イネやムギなどの農作物がお好みのようです。このことから、「ゴンベが種まきゃ」の犯人はハシボソガラスであると推測できます。
 都会生活のカラスは肉がお好みのようで、ゴミ袋あさりでは肉類を引っ張り出す確率が高く、時には肉っぽい色の物、例えばストッキングなどを間違えて引っ張り出して、ガッカリ、、、といったこともあるようです。しかし、何をどのくらい食べているのかというはっきりしたデータは、今のところありません。
 生ゴミのおかげで食べる物にはことかかないわけですから、都会のカラスは狩りなどしないんじゃないかと思っていましたが、どっこいやるときゃやるようです。特に年末年始で生ゴミが出ない時、ネズミや小鳥をつかまえたりします。時には生まれたばかりの野良の子猫が犠牲になることも。数年前のことですが、うちの猫の額ほどの小さな庭で、ハトの死骸を見つけたことがあります。その死骸は首がとれかけて、胸のあたりがえぐられていました。いくらなんでもうちの猫にハトが捕まえられるとは思えないし、たぶん、カラスにやられたものと思います。
 また、カラスは食べきれない食べ物を物陰に隠しておくという習性があります。数年前に横浜で起った線路への置き石事件も、カラスの貯食行動に起因するものでした。しかも、カラスはどこに何を隠したかということもよく覚えていて、その上、腐りやすいものから早めに食べるらしいです。
 カラスは普通では食べられない物でも食べることができます。普通では食べられない、、、固い殻のついたクルミや貝を空中から落として割ることで、中身を出して食べることができます。空中から落とすだけではなく、車に轢かせて割るカラスもいます。こういったことのできるカラスは、主にハシボソガラスです。
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カラスの遊び
 カラスはよく遊びます。“遊ぶ”ということは、動物の中でもかなり高度に知能が発達している証拠です。一説では犬や猫よりも頭がいいらしい、、、。“遊ぶ”ためには、型にはまらない柔軟性に富んだ思考が必要です。カラスは雑食で様々な物を食べ、また、様々な場所で環境に順応して暮らしています。その柔軟性のある性質から、カラスは遊びや知恵を身につけてきたのでしょう。柔軟性に富んだ思考、、、ちょっとカラスを見習いたいですね。
 また、なかなか餌が捕れなかったり大量の餌が必要で摂取に時間がかかるなど、生命を維持することに時間を費やさなければならない動物は遊びません。カラスは人間が排出する大量のゴミによって安定的に餌が確保できるため、餌の採取に時間をかける必要がなく、余った時間を楽しむこと、つまり“遊ぶ”ことに費やすことができるのです。文化は時間の余裕から、、、ですね。
 では、カラスは何をして遊んでいるでしょうか? 例えば「ぶら下がり」。電線に止まっているカラスがいきなり逆さまになって電線に掴まっていたりします。人間でいえば「鉄棒」をやっているようなものですね。それから「滑り台」。山口県の公園で、本当に滑り台で滑っているカラスが観察されています。福岡ドームの屋根でも滑っているようです。カラスは雪の斜面でも滑ります。下まで降りるとまた上に上がって何度もくり返します。
 他にも、ボールを転がしては追いかけたり、トウモロコシなどを空中で落とし、空中でキャッチするという遊びもあるようです。電車に乗っていると、よくカラスが電車の前すれすれのところを横切って行ったりして「危ないなぁ~」と思うのですが、あれもひょっとするとスリルを味わうためにわざとやっているのかもしれないと私は思っています。
カラスの子育て
 カァラァスゥ~~~、なぜ泣くのぉ~~~、カラスは山にぃ~~~、かぁわい~い~7つの子があるカァラァスゥ~~~、なぜ泣くのぉ~~~、、、誰か止めんかい!、、、大変失礼いたしました。で、「カラスの一年」でもちょっと書きましたが、カラスは春先からつがいになっていちゃつき、3月ごろには巣を作り始めます。(ハシブトガラスに比べてハシボソガラスのほうが、半月から1ヶ月早めに繁殖期を向かえます。)
 巣は比較的高木の、高さ約6~15メートルの位置に、木の枝を組んで積み上げ、内側に枯れ草やコケ、動物の毛などで産座を作ります。都会のカラスは木の枝の代わりに針金ハンガーを使います。これは主に物干し場から調達して来ます。ハシブトガラスはいくつか巣の試作品を作り、メスが最も気に入ったものを使うのだそうです。
 一つの巣に産まれる卵は3~5個。7つではないんですね。卵はニワトリの卵の半分くらいの大きさで、やや緑がかった褐色の地に、濃い褐色の斑点模様。主にメスが暖めます。卵を抱いているのは約3週間。孵化率は約90%と高いですが、無事に巣立つのは産んだ卵のうちの半分くらいです。しかし、餌が豊富だと巣立つ率も高くなり、東京のカラスは爆発的に増えていくことになります。
 生まれたばかりのヒナは羽毛もなく、目も開いていません。ヒナに餌を運ぶのは、オスとメスが共同で行います。ヒナは1ヶ月くらいで飛べるようになります。しかし、飛べるようになったからといって、まだ一人前ではありません。秋までは親と一緒に飛ぶ練習を重ね、餌の取り方などの社会勉強もします。親よりも大きく見えるほどに育ったヒナが、餌をねだる様子も見られます。
 この時期のカラスは、子供を無事に育てることに必死です。なので、巣に近寄る者に対しては攻撃的になっています。「カラスに攻撃された!」と苦情を言う人も多いですが、カラスにしてみれば当然のこと。自分の子供を守るために、自分よりずっとずっと大きな相手に向かっていくのですから、昨今の子育て放棄ママたちには、ちょっと見習っていただきたいぐらいです。
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